消防法について
消防法とは、国民の生命、身体、財産を火災から保護することを目的としており、
火災予防及び、火災又は地震等の災害による被害を最小限に抑えるための法律となっております。
消防法第17条では、被害を最小限にとどめるために、消防設備の設置や点検が定められています。
また、消防法第8条では防火対象物について、所有者や借受人などの管理権限者は、
防火管理者を設けて、訓練などの実施、各種届け出などが義務付けられており、
違反すると罰則を受けるなどのペナルティもあります。
そして、消防法は時代背景や起こった災害などを受けて、たびたび改正が行われています。
過去には平成19年1月に起きた宝塚市カラオケボックス火災を受けて、
平成20年7月に自動火災報知設備等の基準が強化されており、
平成25年10月に起きた福岡市有床診療所火災では、
平成26年10月にスプリンクラー設備等の基準が改正されました。
規制や基準をしっかり守って、火災予防に心がけましょう。
消防設備士になるには
消防設備士になるには、都道府県で実施される消防設備士試験に合格する必要があります。
資格には甲種と乙種があり甲種を保有していると、設置工事・整備・点検が認められておりますが、
乙種のみ保有の場合は、整備・点検は行えますが、設置工事は認められておりません。
甲種を受験するには、学歴・実務経験・保有資格いずれかの受験資格を満たす必要がありますが、
乙種についてはどなたでも受験が可能となっています。
また、消防設備士の資格には、いくつかの種類があり、
保有している資格によって扱える消防設備が異なります。
取り扱う消防設備、設置工事の有無、業務上必要なものを以下の表からご参考いただきまして、
資格取得にお役立ていただければ幸いです。
保有資格別取り扱い可能設備一覧表
資格分類 | 消火設備名 | 消火設備例 |
第1類 甲種・乙種 | 水系消防設備 | 屋内消火栓設備・屋外消火栓設備・スプリンクラー設備 など |
第2類 甲種・乙種 | 泡消火設備 | 泡消火設備・パッケージ型消火設備・パッケージ型自動消火設備 |
第3類 甲種・乙種 | ガスや、粉末を用いて消化する設備 | 不活性ガス消火設備・ハロゲン化物消火設備・粉末消火設備 など |
第4類 甲種・乙種 | 警報設備 | 自動火災報知設備・ガス漏れ火災警報設備・消防機関へ通報する火災報知設備 など |
第5類 甲種・乙種 | 避難器具 | 金属製避難はしご・救助袋・緩降機 など |
第6類 | 消火器 | 消火器 |
第7類 | 漏電火災警報器 | 漏電火災警報器 |
甲種特類 | 特殊消防用設備等 | 特殊消防用設備 |